古典的群選択の論争から、利他的行動が進化するためには裏切りやただ乗りを阻止・抑制する何らかのメカニズムが必要であることがわかっている。裏切り阻止のメカニズムを含んだモデルをまとめると以下の通りである。
古典的群選択?群れの絶滅率が高く、群れの分裂が頻繁に起こり、群れ間の移住がほとんど無いとき、群れ内で短期間には利己者の方が有利であっても、利他者は利己者よりも長期的な集団全体の平均としては高い成功率を維持できる。
血縁選択(広義の包括適応度理論)?協力相手は自分のコピーであり、そもそも裏切りができない(コピーから利益を搾取するような行動は進化上有利ではない)。
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直接互恵性?利他者同士が互いを記憶し、報復や無視によって裏切りを許容しない。
間接互恵性?評判によって裏切り者を区別する。
ネットワーク互恵性?集団中に空間構造があり、完全な自由交配が行われていない。周囲の者とだけ相互作用することで、利他者だけで構成されるネットワークの部分はより高い繁殖率を維持する。
デーム内群選択?利他者が利他者と選別的に相互作用する群内群を構成することによって、利他者グループは利己者グループよりも高い繁殖率を維持する。